2019年7月、21回目の木星最接近時にジュノー探査機がとらえた大赤斑とその周辺 | アストロピクス

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2019年7月、21回目の木星最接近時にジュノー探査機がとらえた大赤斑とその周辺

この画像は、現在木星を周回中のNASA(アメリカ航空宇宙局)の木星探査機ジュノーがとらえた木星です。

画像右の方に大赤斑が映っています。大赤斑は木星の南半球にあり、長い間ずっと消えずに存在し続けている高気圧性の渦模様です。地球1~2個が入るほどの大きさがあります。木星表面には、白っぽく明るい「ゾーン(帯)」と、褐色の暗い「ベルト(縞)」が、赤道に平行するように走っています。上の画像には、大赤斑付近のゾーンとベルトが映し出されています。

ジュノーは、53日間で木星を1周する軌道をまわっています。その軌道は、木星の北極と南極上空を通る「極軌道」と呼ばれる軌道で、木星に最も近づくときは雲頂から5000kmほど、遠ざかるときは800万kmほどになります。上の画像は、21回目の最接近の際(2019年7月)に撮影されたものを元に作成されました。

ジュノー探査機は木星に最接近するたびに、搭載しているジュノーカムというカメラを使い木星表面を撮影しています。そのデータは一般に公開され、誰でも処理することが可能です。この画像は“市民科学者”の一人、Kevin M. Gill氏がジュノーカムのデータをもとに作成したものです。元画像を撮影したとき、ジュノーは南緯46度の上空、木星の雲頂から4万2965kmのところにいました。

Image data: NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS
Image processing by Kevin M. Gill, licensed under CC by 3.0

https://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA22950