探査機がとらえた火星表面の暗い筋「スロープ・ストリーク」 | アストロピクス

探査機がとらえた火星表面の暗い筋「スロープ・ストリーク」

この画像はNASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機マーズ・リコネッサンス・オービターが火星表面にある斜面をとらえたものです。

一見すると、何か暗い物質が斜面を流れ下りたように見えます。実際はそうではなく、火星の表面を覆う赤みがかった塵がなだれのように斜面を流れ下り、塵の下に隠れていた暗い地面があらわになったものです。このような暗いすじは「スロープ・ストリーク」と呼ばれています。

「なだれ」の原因は不明ですが、日の出などにより地表が急に温められたことが関係している可能性があります。

マーズ・リコネッサンス・オービターに搭載された高解像度カメラHiRISEのウェブページ(アリゾナ大学)では、HiRISEで撮影した画像を毎日1枚ずつ、HiPOD(HiRISE Picture of the Day、HiRISEの今日の1枚)として紹介しています。この画像は2017年12月26日に撮影されたもので、2024年3月24日のHiPODとして紹介されました。

Image Credit: NASA/JPL/UArizona

(参照)HiRISE