火星の南極冠に現れた「スパイダー」

NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機マーズ・リコネッサンス・オービターが、火星の南極冠の表面をとらえた画像です。複雑な葉脈のような放射状の地形が表面をおおっています。

火星の南極冠では、冬の間は二酸化炭素の氷(ドライアイス)におおわれています。春になり暖かくなると画像のような模様が地面に浮き上がってきます。これは蜘蛛にも似ていることから「スパイダー」などと呼ばれています。

暖かくなると二酸化炭素の氷が昇華し、炭酸ガスが地表下に閉じ込められます。時間が経つにつれて炭酸ガスの圧力が高まっていき、最終的に地表に噴出します。そのときガスとともに噴出した黒っぽい塵が噴出口の周囲に積もったり、風に流されて細長く積もったりします。炭酸ガスがなくなると、地表に蜘蛛のような地形が残されます。

これは地球にはない、火星でしかみられない季節現象です。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/Univ. of Arizona

https://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA22587

アストロピクスではTwitterやFacebookでも更新情報をお届けしています