現在、火星表面で移動しながら探査を続けるNASA(アメリカ航空宇宙局)の探査車パーサヴィアランスが、衛星フォボスによる日食をとらえました。画像はその1コマで、2022年11月18日に撮影されました(Image Credit: NASA/JPL-Caltech/ASU)。
こちらはパーサヴィアランスが撮影した画像をつなげてタイムラプス映像にしたものです(Credit: NASA/JPL-Caltech/ASU/Noriaki Okamoto)。実際の43秒間の出来事が24秒間の映像になっています。
火星にはフォボスとダイモス(デイモス)という2つの小さな衛星があります。フォボスは直径22km程度しかなく、地球の月(直径3475km)と比べると非常に小さな天体です。ただフォボスは、地球の月(地球から約38万4400km)と比べて火星に非常に近いところ(火星から約9376km)を公転しています。また地球から見るよりも火星から見る太陽は見かけのサイズが小さいこともあり、フォボスは小さい割に太陽の広い範囲を隠すことになります。
参考記事:地球の月と火星の「月」、惑星表面からの見た目の大きさ比較
なおパーサヴィアランスが火星で日食をとらえたのは初めてではありません。アストロピクスでは2022年4月に発生したフォボスによる日食の映像を紹介したことがあります。