中間質量ブラックホールが存在する可能性のある球状星団NGC 6325 ハッブル望遠鏡が観測 | アストロピクス

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中間質量ブラックホールが存在する可能性のある球状星団NGC 6325 ハッブル望遠鏡が観測

へびつかい座の方向、約2万6000光年の距離にある球状星団NGC 6325。ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた画像です。

球状星団は、数万から数百万個の星が球状に集まった星団で、あらゆるタイプの銀河に存在しています。天の川銀河には160個ほどの球状星団の存在が知られています。

画像左側の星団の中心部には星が密集しており、青い星が多く見えています。中心部から遠ざかるにつれて星の密度が低くなっているのがわかります。

NGC 6325には中間質量ブラックホールが潜んでおり、周囲の星の動きに影響を与えている可能性があると見られています。ハッブル宇宙望遠鏡は、その中間質量ブラックホールを探すためにNGC 6325を観測しました。中間質量ブラックホールは、恒星質量ブラックホールと超大質量ブラックホールの中間の質量を持つブラックホールです。太陽の数十倍〜数百万倍程度の質量があります。

画像はハッブル宇宙望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)とACS(掃天観測用高性能カメラ)のデータを合成したものです。2023年5月15日にハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として公開されました。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, E. Noyola, R. Cohen

(参照)ESA/Hubble