ハッブル望遠鏡が見た移りゆく季節とともに傾きを変える土星のリング | アストロピクス

ハッブル望遠鏡が見た移りゆく季節とともに傾きを変える土星のリング

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡が1996年(左下)から2000年(右上)にかけて撮影した土星画像を並べたものです。土星のリングの傾きが変化しているのが映っています。

土星の赤道は公転軌道面に対して約27度傾いています。この傾きは地球(約23度)と似ており、土星にも季節変化があります。土星は約29.5年かけて太陽を1周しているため、土星の春夏秋冬はそれぞれ7.5年ほど続くことになります。

土星の春分や秋分のころ、土星のリングはほぼ真横から見えるようになります。画像左下の土星は、北半球の秋分(南半球の春分)の直後に撮影されたものです。右上にいくにしたがい北半球の冬至(南半球の夏至)に近づいていき、リングの傾きが大きくなっています。

画像はハッブル宇宙望遠鏡のWFPC2(広視野惑星カメラ2)で撮影されました。

Image Credit: NASA and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA)Acknowledgment: R.G. French (Wellesley College), J. Cuzzi (NASA/Ames), L. Dones (SwRI), and J. Lissauer (NASA/Ames)

(参照)Planetary Photojournal