2021年2月18日に火星へ着陸し、本格的な探査に向けて準備中のNASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査車パーサヴィアランスから、火星での走行時の音が送られてきました。走行時のその音は、パーサヴィアランスが3月7日に27.3mの距離を走行した際のもので、3月17日に公開されました。
※ニュースサイトなどでご覧の方で、以下の音声ファイルが表示されない場合、アストロピクスのページ(https://astropics.bookbright.co.jp/perseverance-captures-the-sounds-of-driving-on-mars)をご覧ください。
こちらは走行時の生の音が16分以上にわたり収録されています。ローバーの車輪とサスペンションによって生じた音が、ひっかいた時に生じるような高音のノイズとともに収録されています。
こちらは音を90秒に短くまとめたものです。生の音のファイルから3か所(0:20〜0:45、6:40〜7:10、14:30〜15:00)を取り出し、処理や編集を施してノイズの一部を除去したものです。
パーサヴィアランスにはSuperCamマイクとEDL(Entry Descent and Landing)マイクという2つのマイクが搭載されています。ここで紹介した音は、EDLマイクで収録されたものです。なおEDLマイクは基本的に着陸時の音を録音するために搭載されたマイクで、地表での使用は想定していないものでした。
冒頭の画像は、音が収録されたのと同じ3月7日にパーサヴィアランスが撮影したものです。火星表面には車輪の跡が映っています。
Credit: NASA/JPL-Caltech