オシリス・レックス、小惑星へのタッチダウンに成功!

NASA(アメリカ航空宇宙局)の小惑星探査機オシリス・レックスは2020年10月20日(日本時間21日朝)、小惑星ベンヌへのタッチダウンに成功しました。

ベンヌの周回軌道から離れたオシリス・レックスは、長さ3.35mの「TAGSAM(Touch-And-Go Sample Acquisition Mechanism)」と呼ばれるロボットアームを展開し、ベンヌ上空を移動しながら約805m降下しました。およそ4時間の降下の後に高度約125mの地点でスラスタを噴射して、サンプル採取サイト「ナイチンゲール」へ向かって降下していきます。その10分後にはもう一度スラスタを噴射して降下速度を減速し、小惑星の自転に合わせました。そして小さな駐車場ほどの広さのナイチンゲールへのタッチダウンを見事に成功させたのです。

オシリス・レックスからのデータは、今回の一連の作業が予定通りに実行されたことを示しているとのことです。TAGSAMの先端にはサンプラーヘッドが付いており、TAGSAMヘッドがベンヌの表面に接触すると窒素ガスが地表に噴射され、それによって巻き上げられた塵や小石がTAGSAMヘッドに取り込まれます。探査機からのデータによれば、地表と接触し窒素ガスの噴射にも成功しました。地表への接触直後にスラスタを噴射し、地表から無事離れたことも確認されました。

Credit: NASA Goddard

ただし実際にサンプルが採取できたかどうかの確認はこれからです。まず、タッチダウンの前後で表面がどのように変化したかを確認します。地表が大きく乱れていれば、多くの物質を採取できた可能性があるとのこと。

またTAGSAMヘッドを「SamCam」というカメラで撮影します。ヘッド周辺の塵の量を撮影したり、照明条件が整えばヘッドの内部を撮影したりして、サンプルを確認することになっています。

SamCamの画像を解析した後、TAGSAMを伸ばした状態で機体を回転させ、採取したサンプルの質量を測定することを試みます。サンプル採取前の空の状態のときと比較することで質量の変化を測定することができます。

オシリス・レックスは少なくとも60グラムのサンプル採取を目指しています。それだけの量のサンプルが確保されいると判断されれば、ヘッドはサンプルリターンカプセルに収納され、2021年3月のベンヌ出発に向けた準備が進められます。

しかし十分なサンプルが採取できていない場合、2021年1月12日に「オスプレイ」と呼ばれるバックアップサイトでのタッチダウンが予定されています。オスプレイはベンヌの赤道付近のクレーター内にあります。

オシリス・レックスの地球への帰還は2023年9月24日の予定です。

Image Credit: NASA/Goddard/University of Arizona

(参照)NASA

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