マーズ・エクスプレスがとらえた火星のアルギュレ盆地北縁の山脈 | アストロピクス

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マーズ・エクスプレスがとらえた火星のアルギュレ盆地北縁の山脈

ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の火星探査機マーズ・エクスプレスが2015年に取得したデータから処理された、火星のNereidum山脈の新しい画像が公開されました。画像は、火星で最大級の衝突クレーターの一つアルギュレ盆地(アルギュレ平原)北部の領域をとらえたものです。

斜面に刻まれた枝のような構造の谷は、かつて火星の表面に水が豊富に存在していた時代に、雪や氷が融けた水か、あるいは雨水が流れることによってできたものです。

画像内にみられるクレーター内部には、おそらくかつてこの地域を覆っていた氷の昇華によって形成された堆積物があります。この地域の地下には、まだ水の氷があるとみられています。画像左側にある色の暗い部分は砂丘です。

こちらは同じ地域の立体画像です。冒頭の画像の地域を左上側から見たもので、手前に砂丘、奥の左右に大きなクレーターが見えています。

Image Credit: ESA/DLR/FU Berlin, CC BY-SA 3.0 IGO

(参照)ESA