この画像に映っている天体は、スターバースト銀河M82です。M82は「葉巻銀河」とも呼ばれます。画像は、チャンドラX線望遠鏡のX線画像(青、ピンク)と、ハッブル宇宙望遠鏡の可視光画像(赤、オレンジ)を合成したものです。ハッブルの画像は銀河本体を示しています。一方チャンドラの画像は、度重なる超新星爆発によって1000万度以上に加熱された、およそ2万光年にわたり伸びるガスの流れを示しています。
なおアストロピクスでは以前、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したM82の画像を紹介したことがあります。
2020年9月2日、NASAやチャンドラX線望遠鏡のウェブサイトで、多波長で撮影した画像を合成した六つの天体の画像が紹介されました。多波長で観測することで、天体の真の姿が見えてきます。アストロピクスではそれぞれの画像を1枚ずつ紹介しています。今回の記事はその一つです。