ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた巨大な星が生まれつつある星雲 | アストロピクス

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ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた巨大な星が生まれつつある星雲

この画像は、星形成が進行中の星雲G035.20-0.74をハッブル宇宙望遠鏡が赤外線でとらえたものです。

恒星は、ガスと塵の雲が自らの重力で集まることで誕生します。ガスと塵が集まると高温・高密度のコアが形成され、やがて原始星となります。G035.20-0.74は、「B型星」として知られる大質量星が生まれつつある星雲です。B型星は、太陽より最大5倍も高温の若く青い星です。

Credits: NASA, ESA, J. Tan (Chalmers University of Technology), and DSS; Processing; Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)
Credits: NASA, ESA, J. Tan (Chalmers University of Technology), and DSS; Processing; Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)

左の枠内は地上の望遠鏡で撮影したものです。ハッブル宇宙望遠鏡は、大質量の原始星から噴き出す宇宙ジェットを調査するプログラムの一環で、この星雲を観測しました。ハッブルによる赤外線観測と、電波望遠鏡による観測を組み合わせて、塵の多い星形成領域の内部を観察したところ、低質量の星から出るジェットと似たジェットが発見されました。このことは、ジェットによって放たれる光を生み出すメカニズムが、質量が異なる星でも似ていることを示唆しているとのことです。

画像はNASA(アメリカ航空宇宙局)から2021年11月16日に公開されました。

Main Image Credit: NASA, ESA, and J. Tan (Chalmers University of Technology); Processing; Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)

(参照)NASA