ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた大マゼラン銀河の大質量星団R136 35 Years of Hubble Images(Year 20) | アストロピクス

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた大マゼラン銀河の大質量星団R136 35 Years of Hubble Images(Year 20)

この画像はハッブル宇宙望遠鏡がとらえたもので、星雲に取り囲まれた青い星々の集団が映っています。「R136」と呼ばれるこの星団は、天の川銀河の伴銀河(衛星銀河)である大マゼラン銀河内のタランチュラ星雲にあります。タランチュラ星雲は非常に活発な星形成領域です。

R136は、わずか数百万年前に誕生した星団です。画像に映る青い星の多くは大質量星で、中には太陽の100倍を超える質量をもつものもあります。大質量星からの強烈な紫外線と恒星風により、星団の周囲は空洞になっています。それらの大質量星は、数百万年後には超新星爆発を起こす運命にあります。

画像はハッブル宇宙望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)を使い、2009年10月20日から27日にかけて撮影されました。

ハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月24日に打ち上げられました。NASA(アメリカ航空宇宙局)はハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ35周年(2025年4月24日)に向けて、これまでハッブルが撮影してきた画像から、「35 Years of Hubble Images」と題して各年1枚ずつ選んで紹介しています。R136をとらえたこの画像は、20年目の画像として紹介されています。

(参考)「タランチュラ星雲」記事一覧

(参考)「35 Years of Hubble Images」記事一覧

Image Credit: NASA, ESA, and F. Paresce (INAF-IASF, Bologna, Italy), R. O'Connell (University of Virginia, Charlottesville), and the Wide Field Camera 3 Science Oversight Committee

(参照)NASA(1)(2)