月の「偵察衛星」が月面のロケット衝突痕を発見!

2022年3月4日、過去のロケットの残骸が月の裏側のヘルツシュプルング・クレーター付近に衝突しました。その衝突によって形成されたクレーターを、NASA(アメリカ航空宇宙局)の月探査機ルナー・リコネッサンス・オービターがとらえました。

画像にはそのクレーターが映っています(白矢印の先)。衝突痕は2つのクレーターからなり、東側のクレーターは直径18m、西側のクレーターは直径16mで、一部が重なっていました。

クレーターが二重になっていることは予想されていませんでした。使用済みのロケットは通常、燃料タンクとして使われた部分が空になるため、エンジン部分に質量が集中しています。しかし二重クレーターが形成されたことは、ロケットの残骸の両端に大きな質量があったことを示しています。

ロケットの起源については、スペースX社のロケットや中国のロケットなどが取り沙汰されていましたが、正体は分かっていません。ただNASAによれば、クレーターが二重であることが元のロケットの特性を示唆している可能性があるとのことです。

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アポロ計画のロケットが残した月面の衝突痕

これらの画像は、1970年代にアメリカのアポロ計画で使われたサターンVロケットの第3段(S-IVB)の衝突によって形成された月面のクレーターを映したものです。左からアポロ13号、14号、15号、17号のもので、それぞれ直径が35m以上あります。過去に月面へ衝突したロケットの残骸の衝突で二重クレーターが形成されたことはありません。

なお探査機名に含まれる「リコネッサンス(Reconnaissance)」とは「偵察」という意味の言葉です。アポロ計画のロケットの残骸の衝突痕の画像も、この「偵察衛星」がとらえたものです。

Image Credit: NASA/Goddard/Arizona State University

(参照)NASA