火星ヘリコプター、63日ぶりに通信が復活 | アストロピクス

火星ヘリコプター、63日ぶりに通信が復活

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/ASU/MSSS
Image Credit: NASA/JPL-Caltech/ASU/MSSS

2023年4月26日、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星ヘリコプター「インジェニュイティ」が52回目の飛行を行いました。その飛行でインジェニュイティが着陸のために地表に向けて降下した際、ヘリコプターとの通信が途絶しました。通信が復活したのは6月26日。実に63日ぶりの通信再開でした。

実はこの通信途絶は予想されたものでした。火星ヘリコプターと地球の間の通信は、探査車パーサヴィアランスが中継して行われます。現在、インジェニュイティとパーサヴィアランスは、起伏の多い地域を移動しています。52回目の飛行では、ヘリコプターの着陸場所と探査車の間に丘があり、両者の間の通信が妨げられると予想されていたのです。6月28日にパーサヴィアランスが丘を登ったことで通信が再確立されました。

52回目の飛行中に、インジェニュイティのナビゲーションカメラで撮影された画像。画像右にインジェニュイティの影が落ちているのが映っています。Image Credit: NASA/JPL-Caltech
52回目の飛行中に、インジェニュイティのナビゲーションカメラで撮影された画像。画像右にインジェニュイティの影が落ちているのが映っています。Image Credit: NASA/JPL-Caltech

NASAによれば、今後2〜3週間以内に53回目の飛行を行う予定とのことです。

(参照)JPL