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この画像は、わし座にある超新星残骸W50をとらえたものです。地球から約1万8000光年の距離にあるこの天体は、その外観から「マナティ星雲」とも呼ばれています。マナティ星雲は、超新星爆発から2万年ほど経過しているとみられています。
画像は電波(青緑)や赤外線(赤)、X線の画像を合成したものです。中央には、超新星爆発の末にできた、ジェットを伴うブラックホール(マイクロクエーサー)「SS 433」が見えています。
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この画像では、ブラックホールやジェットの位置が示されています。
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こちらはマイクロクエーサー周辺のX線画像です。チャンドラX線望遠鏡(ピンク)、IXPE(紫)、XMM-Newton(青)でとらえた画像が合成されています。上の画像で「Inset」と書かれた枠内が示されています。
ジェットは、ブラックホールから約100光年離れたところで明るくなっています。そこではジェット内の衝撃により粒子が高エネルギーに加速されます。IXPEのデータは、粒子の加速に関係する磁場がジェットと平行に並んでいることを示しており、これらの粒子をジェットがどのように高エネルギーに加速するのかを理解することに役立つとのことです。
Image Credit: X-ray: (IXPE): NASA/MSFC/IXPE; (Chandra): NASA/CXC/SAO; (XMM): ESA/XMM-Newton; IR: NASA/JPL/Caltech/WISE; Radio: NRAO/AUI/NSF/VLA/B. Saxton. (IR/Radio image created with data from M. Goss, et al.); Image Processing/compositing: NASA/CXC/SAO/N. Wolk & K. Arcand