ハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)で撮影した渦巻銀河M100 | アストロピクス

ハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)で撮影した渦巻銀河M100

この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した渦巻銀河M100です。2009年5月に行われた保守ミッションでハッブル宇宙望遠鏡に搭載されたWFC3(広視野カメラ3)で撮影されました。M100は、かみのけ座の方向、5500万光年の距離にあります。

渦状腕がはっきりと見える銀河は「グランドデザイン銀河」と呼ばれます。M100はグランドデザイン銀河の1つで、青く若い星々からなる2本の渦状腕が中心部から巻きつくように外へと伸びています。

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旧観測機器との画像比較

こちらはハッブル望遠鏡の打ち上げ時に搭載されていたWFPC(広視野惑星カメラ)の画像(左)と、WFC3の画像を並べたものです。

1990年4月の打ち上げ直後、ハッブル望遠鏡の主鏡はわずかにゆがんでいることが発覚しました。そこで1993年12月、スペースシャトルによる最初の保守ミッションで、WFPCはゆがみを補正する機能をもつWFPC2(広視野惑星カメラ2)と交換されました。交換後、WFPCとWFPC2のそれぞれでM100の中心付近を撮影した画像が公開されたことがあります。この画像は、WFPC2のさらに後継となるWFC3と、ゆがみが補正される前のWFPCの画像を比べたものです。

冒頭の画像は、スペースシャトルによる最初の保守ミッションから25周年を記念して2018年に公開されました。

Image Credit: NASA, ESA, and Judy Schmidt

(参照)Hubblesite