劇的に視力が向上したハッブルとらえたM100の中心部 〜 30 Years, 30 Images #4(1994年)

ハッブル宇宙望遠鏡は、1990年4月の打ち上げ直後、主鏡にわずかなゆがみがあることが分かりました。1993年12月にスペースシャトルによって行われた保守ミッション(サービスミッション)で、ハッブル宇宙望遠鏡に打ち上げ当初から搭載されていた広視野惑星カメラ(WFPC)が、主鏡のゆがみを補正する機能をもった広視野惑星カメラ2(WFPC2)に置き換えられました。

冒頭の画像は、保守ミッション後にWFPC2で撮影された渦巻銀河M100の中心部です。2枚目の画像は、WFPCとWFPC2で撮影されたM100の中心部を比較したものです。ハッブルの視力が劇的に向上していることが分かります。

ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げまでの経緯や、その後の保守ミッションについては、以下の記事で簡単に紹介していますので、興味のある方はご覧ください。

ハッブル宇宙望遠鏡 〜 打ち上げまでの経緯と5回の保守ミッション

ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ30周年(2020年4月24日)に向けて、NASA(アメリカ航空宇宙局)は「30 Years, 30 Images」と題して、これまでハッブルが撮影してきた画像から各年1枚ずつ選んで公開していくことになりました。

→ 30 Years, 30 Images

冒頭の画像はその4枚目のもので、1994年にリリースされた画像です。

Image Credit: NASA, STScI

https://www.flickr.com/photos/nasahubble/49575486981/in/album-72157713228021437/

https://hubblesite.org/contents/news-releases/1994/news-1994-01.html