
「Kohoutek(コホーテク) 4-55」と呼ばれる惑星状星雲をハッブル宇宙望遠鏡がとらえた画像。Kohoutek 4-55は、はくちょう座の方向、4600光年の距離にあります。
惑星状星雲は、太陽程度の質量の星の晩年の姿です。赤色巨星となったあと、星の外層のガスが宇宙空間へ放出されます。中央に残された核は非常に高温となり、高エネルギーの紫外線を放射します。この紫外線は、放出された周囲のガス雲にエネルギーを与え、ガスが電離して輝きます。そのような天体が惑星状星雲です。この画像では、赤とオレンジは窒素分子、緑は水素、青は酸素を示しています。
ハッブル宇宙望遠鏡では、2009年に最後の保守ミッションが行われました。そのミッションではWFPC2(広視野惑星カメラ2)がWFPC3(広視野惑星カメラ3)に置き換えられました。Kohoutek 4-55をとらえたこの画像は、交換されるわずか10日前にWFPC2で撮影されたものです。
画像は最新技術により画像処理されたもので、ハッブル望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として2025年4月7日に公開されました。
(参考)「惑星状星雲」記事一覧
(参考)「ハッブル今週の1枚」記事一覧
Image Credit: ESA/Hubble & NASA, K. Noll
(参照)ESA/Hubble