海に浮かぶ島の風下に見られた、いくつもの雲の渦

画像に映っている渦は「カルマン渦」と呼ばれる現象です。空気や液体などの流れが物体にさえぎられたとき、その物体の下流側にできる渦の列がカルマン渦です。海に浮かぶ島の風下側で見られることがあり、日本周辺でも冬の時期に屋久島や韓国の済州島などの南側でよく見られます。

上の画像は2020年7月9日、アフリカ大陸北西部の沖合にあるカナリア諸島付近をとらえたものです。NASA(アメリカ航空宇宙局)の地球観測衛星テラが撮影したもので、画像右下に見えるのがカナリア諸島です。右上にマデイラ島が映っており、その風下側(南西方向)にカルマン渦が現れています。

こちらは冒頭の画像の翌日、7月10日にNOAA/NASAの地球観測衛星NOAA-20が撮影した画像です。画像右上にマデイラ島、画像右中央付近にカナリア諸島が映っています。マデイラ島の南西にもカルマン渦らしきものが見えますが、カナリア諸島の複数の島の南西側にいくつかの渦の列があるのが分かります。

画像はNASA​​ Worldview(https://worldview.earthdata.nasa.gov)から取得しました。

We acknowledge the use of imagery from the NASA Worldview application (https://worldview.earthdata.nasa.gov), part of the NASA Earth Observing System Data and Information System (EOSDIS).