地球の大気から昇りつつある歪んだ満月 | アストロピクス

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地球の大気から昇りつつある歪んだ満月

青くて淡い地球の大気上層に隠れるように月が映っています。これはISS(国際宇宙ステーション)から撮影された写真で、撮影されたのは2021年3月28日18時13分ごろ(日本時間)。翌29日午前3時48分が満月でしたので、撮影時の月はほぼ満月でした。しかし地球の大気越しに見ることで満月が歪んでしまっています。

月の光は宇宙空間から地球の大気に出入りする際に曲がります。曲がり方は大気の密度によって変わります。大気の密度は高度によって異なるため月の像が歪んでしまうのです。

こちらの写真は、1枚目の写真の17秒後にISSから撮影されたもので、地球の大気の上に出た月が映っています。大気越しではないため満月が丸く見えています。

Image courtesy of the Earth Science and Remote Sensing Unit, NASA Johnson Space Center

(参照)Gateway to Astronaut Photography of Earth(1)(2)