「銀河動物園」から選ばれてハッブル望遠鏡で撮影された合体銀河

この画像には、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた衝突銀河CGCG 396-2が映っています。CGCG 396-2はオリオン座の方向、地球から約5億2000万光年の距離にあります。銀河どうしの合体により「腕」の形が乱れ、外へ飛び出しているものも見られます。

この画像は、「Galaxy Zoo(ギャラクシー・ズー、銀河動物園)」という市民科学プロジェクトで見出された銀河をハッブル宇宙望遠鏡で追跡観測したものです。

多くのボランティアが大量の銀河の形を分類する「Galaxy Zoo」プロジェクト

Galaxy Zooは、数十万人のボランティアが銀河を分類し、天文学者の研究を支援するプロジェクトです。Galaxy Zooの中から投票により天文学的に興味深い天体が選ばれ、ハッブル宇宙望遠鏡による追跡観測が行われました。CGCG 396-2は、そのような天体の1つで、ハッブル望遠鏡のACS(掃天観測用高性能カメラ)によって撮影されました。

Galaxy Zooプロジェクトは、90万個以上の銀河を目視で分類するという、天文学者にとって気の遠くなるような作業が必要になったことがきっかけで始まりました。銀河の分類をクラウドソース化することで、6か月以内に10万人のボランティアにより、のべ4000万件以上の分類データが寄せられました。

これは同じ天体に対して、複数の人が分類を行ったことを意味します。たとえば渦巻銀河だけを多く観測したいプロジェクトがあった場合、みなが渦巻銀河に分類した銀河だけを選び出して観測するといったことができるようになります。

Galaxy Zooとその後継プロジェクトは、100以上の査読付き科学論文に貢献してきました。またGalaxy Zooの成功は、天文学以外の市民科学プロジェクトにもつながることになりました。

画像は2022年7月4日にハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」としてリリースされたものです。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, W. Keel

(参照)ESA/Hubble