この画像は、サハラ砂漠の一部をヨーロッパの地球観測衛星コペルニクス・センチネル2がとらえたもので、中央に「テヌメル・クレーター」が小さく映っています。画像を見ると、広大なサハラ砂漠の中にポツンとクレーターが存在しているのがわかります。
テヌメル・クレーターは、アフリカ、モーリタニアにある直径1.9kmのクレーターで、ほぼ円形をしています。クレーターの縁の部分はクレーター底面から110mほどの高さがありますが、クレーター内部は200〜300mの厚さの堆積物の層で覆われています。
このクレーターは、火山起源か隕石衝突起源か、長年にわたり議論されてきました。ただ溶岩かもしれないと思われた岩が、実際には隕石衝突によって溶けた岩であることがわかり、衝突クレーターであることが明らかになりました。形成されたのは1万〜3万年前で、比較的若いクレーターです。
こちらはクレーター付近を拡大したものです。
画像は2022年5月16日に撮影されたもので、同年6月30日にESA(ヨーロッパ宇宙機関)のウェブページで公開されました。
Image Credit: contains modified Copernicus Sentinel data (2022), processed by ESA, CC BY-SA 3.0 IGO
(参照)ESA