隕石衝突でできた火星のハートマーク | アストロピクス

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隕石衝突でできた火星のハートマーク

上の画像の左側は、火星のアラビア大陸にあるハート形の模様をとらえたものです。NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機マーズ・リコネッサンス・オービターが、広範囲を撮影するためのカメラCTX(Context Camera)を使い2010年5月23日に撮影しました。ハート形の長さは約1kmあります。

ハートの先端近くに暗く見える小さな衝突クレーターが、この明るいハート形の形成に関係しています。クレーターを形成した隕石衝突による衝撃で表面の暗い物質が吹き飛ばされ、下の明るい表面が見えているのです。

右側は、より広範囲を示した画像です。ハート形の下側に大きなクレーターがあり、クレーターが形成された際の噴出物に取り囲まれています。噴出物が堆積して下り坂になっているところに小さな隕石が衝突したことで、暗い物質が坂の下の方へ吹き飛んでハート形になったと見られています。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS

(参照)Planetary Photojournal