南米チリで撮影された南半球の星々が描いた円弧

この写真は、セロ・トロロ汎米天文台(CTIO)で撮影されたものです。長時間露光により、星々の軌跡が弧を描いているのが写っています。このような星の軌跡は、地球の自転によって星々が空を移動していく様子を表しています。

日本で北を向いて長時間露光で夜空を撮影すると似たような写真を撮ることができます。日本で撮影した写真の場合、円弧の中心には北極星があります。ただCTIOは南米チリにあります。上の写真は南半球から見た星空なので、円弧の中心は北極星ではありません。

なお写真下の方で、光が横方向に揺れながら伸びています。これは写真撮影中に横切った夜間スタッフのヘッドライトの明かりとのことです。その下にやや幅の広い光が平行するように見えますが、これはヘッドライトの明かりが地面に当たって明るくなっている部分です。

この画像は、NSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLab(National Optical-Infrared Astronomy Research Laboratory)から2021年8月4日にリリースされた「Images of the Week」です。

Image Credit: DOE/FNAL/DECam/R. Hahn/CTIO/NOIRLab/NSF/AURA

(参照)NOIRLab