スピッツァー望遠鏡がとらえた「ジャック・オー・ランタン星雲」 | アストロピクス

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スピッツァー望遠鏡がとらえた「ジャック・オー・ランタン星雲」

この画像はNASA(アメリカ航空宇宙局)のスピッツァー宇宙望遠鏡が赤外線で撮影したものです。NASAによれば、くり抜かれたカボチャのようにみえることからこの星雲には「ジャック・オー・ランタン星雲」とニックネームが付けられているとのことです。「O型星」として知られる、太陽の15〜20倍の質量を持つ大質量星の強力な放射や星風によって周囲のガスと塵が外側へ押しやられたことで、このような構造の星雲ができたとみられます。

冒頭の画像は3波長の赤外線で撮影された画像を合成したものです。緑と赤は基本的に塵から放射された赤外線を示しており、温度によって色が違っています。赤と緑が重なった部分が黄色く見えています。青は主に星や星雲内の高温の領域を示しています。大質量星は、中央の赤い領域の中心に白い点として見えています。

こちらの画像は、赤色の波長をより強調した高コントラスト版です。緑の画像と組み合わせることでオレンジ色に見えています。星雲内の塵の輪郭や、最も密度の高い領域が目立っています。

こちらは2番目の画像にカボチャを示す線を重ねたもの。

画像はもともと、2019年10月30日にハロウィンにあわせて公開されたものです。2022年11月1日の「NASA Image of the Day」として、NASAのウェブページで改めて紹介されました。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech

(参照)NASAPlanetary Photojournal