1992年、超大質量ブラックホールのまわりの塵円盤をハッブルがとらえた 〜 30 Years, 30 Images #2

ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ30周年(2020年4月24日)に向けて、NASA(アメリカ航空宇宙局)は「30 Years, 30 Images」と題して、これまでハッブルが撮影してきた画像から各年1枚ずつ選び、毎日1枚ずつ公開していくことになりました。

30 Years, 30 Images

冒頭の画像はその2枚目のもので、1992年にリリースされた画像です。

画像は、おとめ座銀河団に属する楕円銀河NGC 4261の中心部をハッブル宇宙望遠鏡が撮影したもので、銀河中心の超大質量ブラックホールのまわりにある、低温のガスと塵の巨大な円盤が映し出されています。直径300光年ほどの円盤は約60度傾いており、ブラックホールを擁する明るい中心部がはっきりと見えています。

円盤からは、ブラックホールの降着円盤に向かって物質が送り込まれます。円盤から送り込まれた物質は、ブラックホールの重力で圧縮され数千万度まで加熱されます。高温ガスの一部はブラックホール付近から、円盤に対して垂直方向に噴出してジェットを形成します。

Image Credit: Walter Jaffe/Leiden Observatory, Holland Ford/JHU/STScI, and NASA

https://www.flickr.com/photos/nasahubble/49575478036/in/album-72157713228021437/

https://hubblesite.org/contents/media/images/1992/27/81-Image.html