ハッブルがとらえた暗く小さな星形成領域の淡い輝き | アストロピクス

【Googleニュースでアストロピクスをフォローして新着記事をチェック!】

ハッブルがとらえた暗く小さな星形成領域の淡い輝き

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた「frEGGs(Free-floating Evaporating Gaseous Globules)」というタイプの小さな星形成領域付近の画像です。カシオペヤ座にあるこの天体は、公式には「J025157.5+600606」として知られています。frEGGsは直訳すると「浮遊する(自由に動く)蒸発しつつあるガス状グロビュール」というような意味になります。

大質量の新しい星が、自らが形成された冷たい分子雲の内部で輝き始めると、星からの高エネルギー放射線が星雲の水素ガスを電離し、高温で巨大な電離ガスの泡を作ります。

塵とガスからなる暗くコンパクトな塊(グロビュール)であるfrEGGsは、大質量星のまわりの高温ガスのこの泡の内部に位置しています。冷たく塵の多いfrEGGsと、高温ガスの泡の間の境界が、紫や青に輝いて見えています。

別のfrEGGs「J025027.7+600849」の画像が2020年7月に公開されており、アストロピクスでも以前紹介しました。

画像は2020年10月12日にリリースされた、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」の画像です。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, R. Sahai

(参照)ESA/Hubble