ウェッブ望遠鏡がとらえた衝突銀河「II ZW 96」 | アストロピクス

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ウェッブ望遠鏡がとらえた衝突銀河「II ZW 96」

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡がとらえた、合体しつつある銀河のペア「II ZW 96」。いるか座の方向、約5億光年の距離にあります。背景には、II ZW 96より遠方にある多くの銀河も映っています。

衝突・合体の過程で、2つの銀河の形は大きく乱れています。青く明るく見えている部分は2つの銀河の中心領域で、その周囲を赤く見える星形成領域が取り囲んでいます。下側の銀河は渦巻き構造がわかりますが、上側の銀河は大きく歪んでしまっています。

この画像は、銀河進化、とくにII ZW 96のような比較的近傍にある高光度赤外線銀河(LIRG)の進化の詳細を研究するためのウェッブ望遠鏡の観測の一環で撮影されたものです。LIRGは、その名の通り赤外線でとくに明るく、その明るさは太陽の1000億倍以上に及びます。これまでに地上望遠鏡やハッブル宇宙望遠鏡で撮影されたことのある天体が、観測のターゲットとなっています。

画像はウェッブ望遠鏡のNIRCam(近赤外線カメラ)とMIRI(中間赤外線装置)で撮影されました。ウェッブ望遠鏡のウェブページでは毎月、「Picture of the Month(今月の1枚)」として画像を公開しています。これらの画像は11月のPicture of the Monthとして紹介されたものです。

Image Credit: ESA/Webb, NASA & CSA, L. Armus, A. Evans

(参照)ESA/Webb