ハッブル宇宙望遠鏡による科学観測が、7月17日午後1時18分(アメリカ東部夏時間)に再開されました。6月13日にペイロードコンピューターが停止して以来、およそ5週間ぶりの再開でした(参考記事:ハッブル宇宙望遠鏡、5週間ぶりに科学運用を再開)。これらの画像は、再開後に撮影された初画像の一部です。再開後の目標天体としては、球状星団や木星のオーロラなども含まれています。
1枚目の画像(ARP-MADORE2115-273)は、2億9700万光年の距離にある相互作用銀河です。この天体はこれまで2つの銀河が正面衝突したリング銀河と考えられていましたが、今回の観測により2つの銀河間で進んでいる相互作用が、はるかに複雑であることが分かったとのことです。
2枚目(ARP-MADORE0002-503)は、4億9000万光年の距離にある渦巻銀河です。渦状腕は半径16万3000光年まで伸びており、天の川銀河の3倍ほど広がっています。円盤銀河の渦状腕の数は多くが偶数ですが、この銀河は3本の腕を持っています。
CREDITS:
SCIENCE: NASA, ESA, STScI, Julianne Dalcanton (UW)
IMAGE PROCESSING: Alyssa Pagan (STScI)
(参照)Hubblesite