りゅうこつ座の方向、約7500光年の距離にあるカリーナ星雲の中心部にある有名な星「りゅうこつ座イータ星」が、3次元的に可視化されました。
りゅうこつ座イータ星は1840年代、アウトバーストによって突発的に非常に明るくなったのが観測されました。夜空で最も明るい星の一つとなり、超新星爆発に匹敵するほどの可視光を放ちました。アウトバーストを生き延びたりゅうこつ座イータ星は、その後ゆっくりと暗くなっていきました。この明るさの変化の主な原因は、ガスと塵の小さな星雲が取り囲み光を遮っているためです。
ハッブル宇宙望遠鏡やチャンドラX線望遠鏡などにより、りゅうこつ座イータ星は可視光、紫外線、X線で詳しく観測されてきました。今回、それらのデータを元に天文学者とアーティストが協力して、星の周りの砂時計形の星雲やそれを取り囲むガス雲の3次元モデルを開発、可視化しました。
映像ではまず、ハッブルやチャンドラが撮影した可視光(Visible)、紫外線(Ultraviolet)、Hα(Hydrogen)、X線(X-ray)の2次元の画像と、それらの合成画像(Multiwavelength)が表示されます。その後、それぞれの波長の3次元モデルが回転する様子が映し出されます。
なお今回の可視化は主にアウトリーチ向けのもので、一部、創作も含まれており、科学的に完全に正確な形状というわけではないようです。
CREDITS:
VISUALIZATION: NASA, ESA, Joseph Olmsted (STScI), Dani Player (STScI), Leah Hustak (STScI), Joseph DePasquale (STScI), Greg T. Bacon (STScI), Frank Summers (STScI)
IMAGE: NASA, ESA, STScI, CXC, Jon A. Morse (BoldlyGo Institute), Nathan Smith (University of Arizona)
MUSIC: Maarten Schellekens
(参照)Hubblesite