1995年にリリースされた「創造の柱(Pillars of Creation)」と呼ばれる画像です。へび座の方向、6500光年の距離にある「わし星雲(M16)」内の一部の領域をクローズアップしたものです。WFPC2(広視野惑星カメラ2)で撮影されました。
創造の柱は、ガスや塵の雲が高温の若い大質量星からの紫外線や恒星風にさらされながら、周囲よりも長く生き残ったものです。左の最も背の高い柱は、長さが約4光年あります。柱の中には小さなガスの塊が埋もれており、そのガスの塊の中では、いくつかの「恒星の胚」が形成されています。
この画像については、以前にもアストロピクスで紹介したことがあります(→ハッブルが1995年に撮影した、わし星雲の「創造の柱」)。またこの画像の撮影から約20年後の2014年、創造の柱はハッブル宇宙望遠鏡の新しいカメラWFC3(広視野カメラ3)で再び撮影されました(→わし星雲の「創造の柱」 〜 ハッブルが2014年に撮影)。
ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ30周年(2020年4月24日)に向けて、NASA(アメリカ航空宇宙局)は「30 Years, 30 Images」と題して、これまでハッブルが撮影してきた画像から各年1枚ずつ選んで公開していくことになりました。
冒頭の画像はその5枚目のものです。
Image Credit: NASA, ESA, STScI, J. Hester and P. Scowen (Arizona State University)
https://www.flickr.com/photos/nasahubble/49575694151/in/album-72157713228021437/
https://hubblesite.org/contents/media/images/1995/44/351-Image.html