わし星雲の「創造の柱」 〜 ハッブルが2014年に撮影 | アストロピクス

わし星雲の「創造の柱」 〜 ハッブルが2014年に撮影

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した、へび座の方向、6500光年の距離にある「わし星雲(M16)」にある「創造の柱(Pillars of Creation)」の画像です。

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新カメラで改めて創造の柱を撮影

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した創造の柱の画像は、1995年にもリリースされたことがあります。上の画像は2014年に撮影され、2015年にリリースされたもので、2009年にハッブル宇宙望遠鏡に新たに設置されたWFC3(広視野カメラ3)で改めて創造の柱をとらえた画像です。

画像に映っているのはガスと塵の柱です。わし星雲のガスは、大質量星からの紫外線によって熱せられて蒸発し、また大質量星からの強烈な恒星風によって侵食されています。創造の柱は、そのような蒸発や侵食に耐えて残ったものです。このような柱状の構造は、さまざまな星雲で見られます。

熱せられて蒸発した物質は、柱の上端の縁のところに、青みがかったもやのように映っています。左側の柱の上端ではガスの破片が飛び散っているのも見えており、星形成領域の激しさを物語っています。

次回の記事では、冒頭の画像と同時にリリースされた、創造の柱をハッブル宇宙望遠鏡が赤外線で撮影した画像を紹介します。

Image Credit: NASA, ESA, and the Hubble Heritage Team (STScI/AURA)

(参考記事)ウェッブ望遠鏡がとらえた「創造の柱」

(参照)NASAESA/Hubble