この画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査車キュリオシティが撮影した火星表面のようすです。キュリオシティが撮影した116枚の画像をつなぎ合わせて作られました。
キュリオシティは、火星のゲール・クレーター内に着陸して探査を続けてきました。画像上の方に映るのは、そのゲール・クレーターの中央にそびえる高さ5kmのシャープ山です。
シャープ山は、時間をかけて形成された堆積層からなります。それぞれの層は、川や湖があり大気も厚い地球のような環境から、どのようにして寒冷で乾燥し、大気も薄い現在の火星のような環境へと変化してきたのかが記録されています。
キュリオシティは今後、シャープ山の硫酸塩が豊富に含まれている地域に向かいます。石膏や硫酸マグネシウムのような硫酸塩は通常、水に関連して作られます。冒頭の画像は、キュリオシティの目的地の方を向いて撮影したものです。
硫酸塩の豊富な地域へキュリオシティが到達するには、砂地を立ち往生しないように移動する必要があります。今年(2020年)の(地球の)夏の間、キュリオシティは目的地まで約1.6kmの道のりを移動する予定です。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS