2020年7月上旬の西之島の噴煙を地球観測衛星がとらえた | アストロピクス

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2020年7月上旬の西之島の噴煙を地球観測衛星がとらえた

上の画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の地球観測衛星アクアがとらえた小笠原諸島の西之島の噴煙です。2020年7月6日に撮影されました。噴煙が北の方へ数百km伸びているのが映っています。

西之島は東京の南、約930kmの距離にあります。西之島では2013年11月に起きた噴火によって島の近くに陸地ができ、12月には西之島とつながりました。それ以来、噴火活動が断続的に続き、2019年12月上旬から噴火が再び始まっていました。2020年6月中旬以降、噴火活動が特に活発になっています。

西之島の東には、小笠原諸島の父島や母島などが見えています(上のNASAの画像では、島の輪郭線が不正確なのでややわかりづらくなっていますが……)。

こちらは地球観測衛星ランドサット8が7月4日にとらえた擬似カラー画像です。短波長赤外線と可視光を組み合わせたものです。赤やオレンジ色に見えているところは噴出した溶岩の熱を示しており、北側には火山灰の暗い噴煙も見えています。島の近くの明るい紫色の雲は、火山そのものの蒸気か、溶岩によって海水が蒸発して発生した蒸気とみられます。

気象庁によれば、7月4日には噴煙の高さが8300mにまで達しました。これは2013年に火山活動が活発化して以降、最大とのことです。

NASA Earth Observatory image by Lauren Dauphin, using MODIS data from NASA EOSDIS/LANCE and GIBS/Worldview. Story by Michael Carlowicz.

https://earthobservatory.nasa.gov/images/146935/nishinoshima-belches-ash-and-lava

(参考)https://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo18-2.htm