ダークエネルギーカメラがとらえた巨大銀河「ケンタウルス座A」 | アストロピクス

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ダークエネルギーカメラがとらえた巨大銀河「ケンタウルス座A」

ケンタウルス座Aは、南天のケンタウルス座の方向、1200万光年の距離にある巨大な楕円銀河です。この画像では、多くの星々の輝きと、銀河の中心付近を隠す暗い塵の帯が映し出されています。

塵の帯は、かつて巨大な楕円銀河と小さな渦巻銀河が衝突した結果、生じたものです。この塵の帯では、広い範囲で星形成が進んでいます。

電波望遠鏡による観測で、ケンタウルス座Aの中心部から巨大なジェットが噴出していることがわかっています。このジェットは、銀河中心にある超巨大ブラックホールによって光速の半分ほどにまで加速され、電波の波長で明るく輝いています。2021年7月には、イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)によって、ケンタウルス座Aの超巨大ブラックホールからのジェットの詳細を示した画像が公開されました。

画像は、南米チリ北部のセロ・トロロ汎米天文台(CTIO)にあるビクター・M・ブランコ4m望遠鏡に搭載された、「ダークエネルギーカメラ(DECam)」で撮影されたものです。DECamの画素数は5億7000万ですが、そのうちの1000万画素分の領域を示しています。

なおアストロピクスでは、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したケンタウルス座Aの画像や、スピッツァー宇宙望遠鏡が撮影した画像を紹介したことがあります。興味のある方はご覧ください。

Credit:
CTIO/NOIRLab/DOE/NSF/AURA
Acknowledgments:
PI: M. Soraisam (University of Illinois at Urbana-Champaign/NSF's NOIRLab)
Image processing: T.A. Rector (University of Alaska Anchorage/NSF’s NOIRLab), M. Zamani (NSF’s NOIRLab) & D. de Martin (NSF’s NOIRLab)

(参照)NOIRLab