おとめ座銀河団に属する矮小楕円銀河IC 3430 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影

この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた矮小銀河IC 3430です。IC 3430は、おとめ座銀河団に属する銀河の一つです。おとめ座銀河団には大小さまざまな銀河が存在していますが、その多くはこの銀河と似たタイプの銀河です。

IC 3430は、より正確には矮小楕円銀河と呼ばれるタイプの銀河です。巨大な楕円銀河と同じように、渦状腕や棒状構造などの構造は見られません。ただ楕円銀河としては珍しく、IC 3430の中心付近には高温で青い大質量星がみられます。これは最近の星形成活動を示しており、銀河団内のガスの圧力によってIC 3430の中心に残っていたガスが圧縮され新たな星が形成されたと考えられています。

画像の背景には、より遠方に存在する銀河が多数映り込んでいます。

画像はハッブル望遠鏡のACS(掃天観測用高性能カメラ)で撮影されたもので、ハッブル望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として2024年7月29日に公開されました。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, M. Sun

(参考)「ハッブル今週の1枚」記事一覧

(参照)ESA/Hubble