太陽観測衛星が目撃した、地球と月によるダブル日食

この画像はNASA(アメリカ航空宇宙局)の太陽観測衛星SDOが2016年9月1日(日本時間午後10時半ごろ)に撮影したもので、太陽とともに、太陽の手前を横切る地球と月がシルエットとして映っています。右上のくっきりしたシルエットが月、左上でぼんやりと暗くなっている部分が地球です。地球は大気の影響で輪郭がぼけて見えている一方、月は大気がないため輪郭がはっきりしています。

SDOは静止軌道上からつねに太陽を観測しています。軌道の関係で、地球や月が太陽を遮ることがありますが、両方同時に太陽の手前を通過するのは珍しいことです。冒頭の画像の場面の直前には、地球が完全に太陽を隠していました。

なおSDOがとらえた月による日食の画像はアストロピクスでも紹介したことがあります。また地球による日食は、もちろん地上からでは見ることができませんが、かつて1969年にアポロ12号宇宙船が月から帰還する際に撮影されたことがあります。

Image Credit: NASA/SDO

(参照)NASAPlanetary Photojournal