おおぐま座の渦巻銀河NGC 4102 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影 | アストロピクス

おおぐま座の渦巻銀河NGC 4102 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影

この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた渦巻銀河NGC 4102です。NGC 4102は、おおぐま座の方向、地球か5600万光年の距離にあります。黄色みを帯びた中心部分のまわりを、星々からなるリングが取り巻いています。中心部からまわりのリングにかけて、暗褐色の塵の帯が渦巻いており、湾曲した腕によってつながっています。

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銀河中心には活動銀河核が存在

NGC 4102の中心には活動銀河核があります。活動銀河核は、太陽の数百万倍〜数十億倍もの質量をもつ超大質量ブラックホールの活動によって銀河中心が明るく輝いています。ブラックホールに周囲のガスが落ち込んでいく際、摩擦によってガスが非常に高温になり、X線から電波までさまざまな波長の光を放射するのです。

ひとくちに活動銀河核といっても、活動の程度はさまざまです。大量の物質を飲み込みつつ荷電粒子のジェットを噴き出すようなきわめて強力なものもあれば、周囲のガスを飲み込みながらよりかすかに輝く穏やかなものもあります。NGC 4102の活動銀河核は後者のタイプで、銀河中心は高密度のガスで包まれていると考えられています。

画像はハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)で撮影されたもので、「今週の1枚(Picture of the Week)」として2025年11月3日に公開されました。

(参考)「ハッブル今週の1枚」記事一覧

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, G. Fabbiano

(参照)ESA/Hubble