超新星爆発が残した繊細なヴェール 〜 ハッブル宇宙望遠鏡の今週の1枚

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた、「はくちょう座ループ」と呼ばれる超新星残骸の一部。はくちょう座の方向、2400光年ほどの距離にあります。はくちょう座ループ全体では、満月の36倍もの面積になるほどまで広がっています。

この残骸をもたらした元の超新星爆発は、1万〜2万年前に太陽の20倍の質量を持つ星で発生しました。現在、残骸は中心から60光年ほどにまで広がっています。超新星残骸の外縁にあたる衝撃波は、秒速350kmほどで広がり続けています。

噴出した物質と、衝撃波で掃き集められた低密度の星間物質との相互作用によって、この画像に見られる繊細なヴェールのような構造が形成されました。

この画像は2020年8月24日にリリースされたハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」の画像です。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, W. Blair
Acknowledgement: Leo Shatz

(参照)ESA/Hubble