この画像に映っているのは、カッシーニ探査機が撮影した土星の衛星テティスです。氷に覆われた直径1062kmのテティスの表面を、1000km以上にわたって引き裂く「イサカ・カズマ(Ithaca Chasma)」と呼ばれる峡谷地形のほぼ全体が見えています。
峡谷には多くの衝突クレーターが点在してます。このことは、イサカ・カズマがかなり古い時代に形成されたことを示しています。イサカ・カズマの一部のクローズアップはこちらの記事をご覧ください。
テティスは、地球の月と同じようにつねに同じ面を土星に向けています。この画像には主に、テティスの土星に面した側が見えています。画像は2008年7月28日に、カッシーニ探査機の狭角カメラで撮影されました。撮影時、探査機はテティスから約16万3000kmの距離に位置していました。解像度は1ピクセルあたり971m。
Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute