過去の銀河合体の目撃者か? 大マゼラン銀河の球状星団NGC 2005 ハッブル望遠鏡が撮影

この画像に映っているのは、大マゼラン銀河にある球状星団NGC 2005です。大マゼラン銀河は、かじき座の方向、16万2000光年の距離にあり、NGC 2005は、その大マゼラン銀河の中心から約750光年離れたところにあります。

球状星団は、数万から数百万の星が重力で球状に集まったものです。画像からもわかるように、中心にいくほど星が密集しています。球状星団は安定した天体で、多くは非常に古い星で構成されています。

NGC 2005の星は、周囲にある大マゼラン銀河の星とは組成が異なっています。これは、大マゼラン銀河の歴史のどこかの時点で、別の銀河と合体したことを示唆しています。別の銀河自体は大マゼラン銀河と区別がつかなくなっても、NGC 2005は遠い昔の銀河の合体の目撃者として生き残っているというわけです。

画像はハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)で撮影されたもので、ハッブル望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として2024年6月10日に公開されました。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, F. Niederhofer, L. Girardi

(参考)「ハッブル今週の1枚」記事一覧

(参照)ESA/Hubble