火星の北極域にある砂丘を、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機マーズ・リコネッサンス・オービターがとらえた画像です。「T」字形をした砂丘が並んでいるのが映っています。
「バルハン砂丘」と呼ばれる三日月形をした砂丘の場合、砂丘の尖っている部分は風下側を向いています。砂の粒は風によって動き、砂丘は時間経過とともに移動していきます。画像に映る「T」字形の砂丘は、移動方向を変える途中の状態なのかもしれません。
画像が撮影されたのは火星の北半球の初夏の時期です。火星の極域は、冬になると二酸化炭素の霜(ドライアイス)で覆われますが、画像が撮影されたときにはドライアイスは昇華して砂が見えていました。
画像は2019年10月30日に取得されました。2020年2月9日の「HiRISE Picture of the Day」の画像です。
NASA/JPL/University of Arizona