ちょっと変わった形の火星の若いクレーター | アストロピクス

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ちょっと変わった形の火星の若いクレーター

火星の南半球、ノアキス大陸にあるクレーターを、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機マーズ・リコネッサンス・オービターがとらえた画像です。

隕石衝突によってできるクレーターは一般的に丸い形をしています。しかし画像に映るクレーターは円形ではありません。隕石が低い角度で衝突すると細長いクレーターが形成されることがありますが、このクレーターの場合、まわりに見られる衝突時の噴出物がほぼ対称的になっていることから、そうは考えにくいようです。クレーターの底の右上と左上に土砂の塊が見られることから、クレーターの外縁部が崩落してこのような形になったのではないかと見られます。

マーズ・リコネッサンス・オービターに搭載された高解像度カメラHiRISEのウェブページ(アリゾナ大学)では、HiRISEで撮影した画像を毎日1枚ずつ、HiPOD(HiRISE Picture of the Day、HiRISEの今日の1枚)として紹介しています。この画像は2021年1月30日に撮影されたもので、2022年4月18日のHiPODとして紹介されました。

Image Credit: NASA/JPL/UArizona

(参照)HiRISE