ハッブルがとらえた、たて座の惑星状星雲M1-63 | アストロピクス

【Googleニュースでアストロピクスをフォローして新着記事をチェック!】

ハッブルがとらえた、たて座の惑星状星雲M1-63

この画像は、たて座の惑星状星雲M1-63をハッブル宇宙望遠鏡が撮影したものです。

惑星状星雲は、太陽程度の質量の星が一生の終わりごろに見せる姿です。星が老齢になると膨らんで赤色巨星になり、やがて赤色巨星の外層のガスが星から離れて周囲に広がっていきます。中心星からの紫外線によって、周囲に広がったガスが電離して輝いているのが惑星状星雲です。

画像を見ると、M1-63の上下方向にガスが広がっています。このように反対向きの2方向にガスが放出されている星雲を「双極星雲」と呼びます。砂時計や翅を広げた蝶のような双極構造を持った惑星状星雲は、中心にある連星系によって作られると考えられています。一方の星から周囲に広がったガスが伴星の影響で2方向に噴き出すことで、このような構造になると見られています。

画像は2021年2月8日にリリースされた、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」です。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, L. Stanghellini

(参照)ESA/Hubble