NASA(アメリカ航空宇宙局)は2020年3月5日、これまで「マーズ2020」と呼ばれてきた火星探査車(ローバー)を「Perseverance(パーサヴィアランス、パーシビアランス)」と命名したと発表しました。Perseveranceは、「忍耐」や「不屈の精神」「不屈の努力」といった意味の言葉です。パーサヴィアランスは2020年7月に打ち上げられ、2021年2月に火星のジェゼロ・クレーターへ着陸する予定になっています。
探査車の名称案は、子供たちから公募して集まった2万8000件の中から2020年1月には9案に絞られていました。今回、その9案の中から「Perseverance」が選ばれました。
NASAの火星探査車はこれまで、ソジャーナ、スピリットとオポチュニティ、キュリオシティという4台が火星に送られてきましたが、それらの名称は全て、今回と同じように子供たちへの公募によって決められてきました。ちなみに「ソジャーナ」のみ、人の名前(ソジャーナ・トゥルースという女性)に由来しています。
なおヨーロッパとロシアで進めるエクソマーズ計画で2020年(※)打ち上げ予定の火星探査車は「ロザリンド・フランクリン」と名付けられています。DNAの二重らせん構造の解明に貢献したイギリスの女性科学者に由来する名称です。
※ロザリンド・フランクリンの打ち上げは2年延期され、2022年に打ち上げられることが3月12日に発表されました。
3月4日、パーサヴィアランスに取り付けられたネームプレート。プレートは長さ43cm、幅8.26cmで、重さは104gです。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech