木星は従来の推定よりわずかに小さく扁平だった! ジュノー探査機の観測で判明 | アストロピクス

木星は従来の推定よりわずかに小さく扁平だった! ジュノー探査機の観測で判明

ハッブル宇宙望遠鏡が2019年に撮影した木星。Image Credit: NASA, ESA, A. Simon (Goddard Space Flight Center), and M.H. Wong (University of California, Berkeley)
ハッブル宇宙望遠鏡が2019年に撮影した木星。Image Credit: NASA, ESA, A. Simon (Goddard Space Flight Center), and M.H. Wong (University of California, Berkeley)

太陽系最大の惑星、木星の大きさと形は、これまで考えられていたよりもわずかに小さく、また扁平であることが、NASA(アメリカ航空宇宙局)の木星探査機ジュノーの観測から明らかになりました。

ジュノー探査機が木星へフライバイした際に電波掩蔽観測を実施。その際のデータから、木星の赤道半径が約4km、極半径が約12km、従来の推計より小さいことがわかったのです。

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木星の大気を通過した探査機からの電波を利用

木星のサイズなどの従来の推定値と、今回導き出された推定値を比較した図。赤道方向の半径は7万1492kmから7万1488kmへ4km、極方向の半径は6万6854kmから6万6842kmへ12km小さくなりました。Image Credit: Weizmann Institute of Science
木星のサイズなどの従来の推定値と、今回導き出された推定値を比較した図。赤道方向の半径は7万1492kmから7万1488kmへ4km、極方向の半径は6万6854kmから6万6842kmへ12km小さくなりました。Image Credit: Weizmann Institute of Science

ジュノー探査機から発せられた電波は、木星の大気圏上層(電離層)を通過するときに乱されます。大気を通過してやってきたジュノー探査機からの電波を地上で受信する際、周波数の変化を測定することで、木星大気の深さごとの温度や圧力などを計算できます。このような観測方法を「電波掩蔽」といいます。

木星のサイズの推定はこれまで、パイオニア探査機やボイジャー探査機による、1970年代に行われた6回の電波掩蔽実験のデータに基づいていました。今回、ジュノー探査機による精密な測定で、より正確な大きさと形が導き出されたのです。

木星は9時間55分ほどで1回転しています。自転スピードが速いため、遠心力によって木星は赤道方向がふくらみ、極方向がつぶれた扁平な形をしています。

測定の結果、極半径は6万6842±0.4km、赤道半径は7万1488±0.4km、平均半径は6万9886±0.4kmとなり、それぞれ従来の推定値より12km、4km、8km小さくなりました。

ところで、木星のようなガス惑星には、地球のような固い表面(地面)はありません。そのような場合、何を基準に大きさを決めるかご存じでしょうか。実はガス惑星の場合、大気圧が1気圧となる高さのところを「表面」とし、それを基準に大きさを測定しています。

(参考)太陽系の惑星の大きさ比較

(参照)NASA