ハッブル宇宙望遠鏡がWFPC2(広視野惑星カメラ2)で撮影した「創造の柱(Pillars of Creation)」と呼ばれる画像です。1995年に観測、リリースされた画像で、へび座の方向、6500光年の距離にある「わし星雲(M16)」内の一部の領域をクローズアップしたものです。
ハッブル宇宙望遠鏡は1990年に打ち上げられてからもうすぐ30年になりますが、この画像は打ち上げ後数年間にリリースされた画像の中でも、最も有名な1枚といっても過言ではないでしょう。
画像に映っているのはガスと塵の柱です。わし星雲のガスは、大質量星からの紫外線によって熱せられて蒸発し、また大質量星からの強烈な恒星風によって侵食されています。大質量星の紫外線と恒星風にさらされながらも、それらに耐えて残ったのが創造の柱です。このような柱状の構造は、さまざまな星雲で見られます。柱の内部では、星が生まれつつあります。
上の画像が撮影されてからおよそ20年後、ハッブル宇宙望遠鏡は再び創造の柱を新しいカメラを使って撮影します。その画像は次の記事で紹介します。
Image Credit: NASA, ESA, STScI, J. Hester and P. Scowen (Arizona State University)
https://hubblesite.org/contents/media/images/1995/44/351-Image.html