怪獣に見える? スピッツァーが赤外線でとらえた星雲 | アストロピクス

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怪獣に見える? スピッツァーが赤外線でとらえた星雲

青い空に浮かぶ雲が、何か生物の形に見えることはないでしょうか。宇宙に浮かぶ星雲も、同じように生物に似て見えることがあります。この画像に映っているのは、NASA(アメリカ航空宇宙局)のスピッツァー宇宙望遠鏡がとらえた星雲です。NASAのウェブページで「ゴジラのように見える」として紹介されています。

こちらは「ゴジラ」の輪郭を加えたものです。

画像は、いて座にある星雲をスピッツァー宇宙望遠鏡が赤外線でとらえたものです。異なる4波長の赤外線を青、シアン、緑、赤に割り当てて合成してあります。青とシアンは主に恒星、緑は塵や炭化水素と呼ばれる有機分子、赤は星あるいは超新星によって加熱された温かい塵を示しています。

可視光で見ると、この領域は塵の雲によってさえぎられて内部を見ることはできません。しかし雲を透過する赤外線を使うと、この画像のように隠れた領域を見ることができます。

右上にある星(ゴジラの目と鼻の部分)は、天の川銀河の中にありますが地球からの距離は不明です。左下の明るい領域(ゴジラの右手部分)は、地球から7800光年の距離にある星形成領域W33です。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech

(参照)NASA