火星最大の火山オリンポス山の麓が崩壊して生じた地滑り跡

火星には、太陽系全体でみても最大の火山である「オリンポス山」があります。オリオンポス山は高さが21.9kmあり、また北海道が丸ごと入ってしまうほどの広がりがある巨大火山です。

画像はオリンポス山の周辺部の一部を、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の火星探査機マーズ・エクスプレスがとらえたもので、「Lycus Sulci」と呼ばれる地形が映っています。画像の大半に、しわが寄ったような地形がみられます。

しわが寄ったようなその地形は、オリンポス山のふもと付近で発生した大規模な地滑りによって形成されたと見られています。かつて大量の溶岩が火山を流れ落ち、溶岩の熱によって岩盤に含まれていた氷が溶けて不安定になり地滑りが発生して周囲の平野に広がったのです。広がる過程でしわが寄り、その後、風による侵食で時間の経過とともに隆起がより目立つようになりました。

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地滑りは複数回発生した

そのような地滑りは1回だけでなく複数回発生したと見られます。こちらの画像は高さによって色分けしたもので、緑より黄、黄より赤が標高が高いことを示しています。画像左下側の標高の高い領域は、後から発生した地滑りによって形成されました。

画像右側には直径8km以上のイェルワ・クレーターが映っています。このクレーターはオリンポス山の頂上から1000km以上離れたところにあります。そのクレーターのすぐ近くまで地滑りが到達していることから、その規模が非常に大きかったことがわかります。

Image Credit: NASA/MGS/MOLA Science Team
Image Credit: NASA/MGS/MOLA Science Team

こちらの画像には、オリンポス山(Olympus Mons)とLycus Sulci、そして冒頭の画像の範囲(内側の白枠)などが示されています。背景は高さによって色分けされています。

こちらはLycus Sulciを斜めから見た画像。

こちらはLycus Sulciの端を斜めから見たものです。イェルワ・クレーターも映っています。

Image Credit: ESA/DLR/FU Berlin, CC BY-SA 3.0 IGO

(参照)ESA