赤色矮星をまわる惑星の3分の1はハビタブルゾーンに存在!?

赤色矮星をまわる太陽系外惑星の想像図。今回の研究は、フロリダ大学のSarah Ballard氏とSheila Sagear氏によるものです。2人はNASA(アメリカ航空宇宙局)のケプラー望遠鏡のデータを使って分析を行いました。またESA(ヨーロッパ宇宙機関)の位置天文衛星ガイアのデータも利用しました。Image Credit: NASA/JPL-Caltech
赤色矮星をまわる太陽系外惑星の想像図。今回の研究は、フロリダ大学のSarah Ballard氏とSheila Sagear氏によるものです。2人はNASA(アメリカ航空宇宙局)のケプラー望遠鏡のデータを使って分析を行いました。またESA(ヨーロッパ宇宙機関)の位置天文衛星ガイアのデータも利用しました。Image Credit: NASA/JPL-Caltech

アメリカ、フロリダ大学の2人の研究者は、赤色矮星を公転する163個の太陽系外惑星の離心率を分析しました。離心率は、公転軌道がどれくらい円に近いかを示します。

赤色矮星は小さく低温なため、太陽のような星と比べてハビタブルゾーンは星に近くなります。惑星が主星に近い場合、離心率が大きくなる(細長い楕円になる)と惑星に潮汐力がはたらいて変形して内部が加熱されます。その場合、表面に水が存在できる可能性は低くなるとのこと。

スポンサーリンク

銀河系全体では赤色矮星のハビタブル惑星は数億!?

2人は、複数の惑星がある場合には、液体の水を保持できる円軌道をもつ可能性が高いことを発見しました。それに対して惑星が1つの場合は離心率が高く、潮汐加熱のために液体の水が存在する可能性が低くなることを示しました。

今回の研究では163のうち、3分の1の惑星が液体の水が存在しうる軌道を持っていました。銀河系全体でみればハビタブル惑星は数億個に上る可能性があるとのことです。【1分で読む宇宙ニュース】

(参照)University of Florida